日中対照言語学会員各位
日中対照言語学会10月例会のお知らせ
下記のとおり,2010年10月の研究月例会を開催いたします。会員の皆様におかれましては、万障お繰り合わせの上、ご出席くださいますようご案内申し上げます。
記
[発表1]
ひ と:大塚敏夫(放送大学院生)
テーマ:シンガポール地名に見る中国語方言音の影響
要 旨:シンガポールの土着言語はマレー語であり、地名もマレー語に由来するものが多い。またイギリスの植民地であったため、英語の地名も見られる。一方、シンガポール華人は福建語、広東語など方言を母語とする人が圧倒的多数を占め、普通話を母語とする人は僅少である。シンガポール華人がそれらマレー語・英語の地名を漢字表記により音訳する際には、方言音、特に福建語音によっている様子がうかがえる。また方言音には「入声」が残っており、それが地名音訳の際に有効に利用されていることもわかる。そのような漢字地名を普通語音で規範的に発音しようとすると、かえって元のマレー語・英語の音とズレが生じる。たとえば、マレー語“Singapura”の漢字表記“新加坡”は福建方言音では“Sinkapo”と原音に近いが、普通語音ではxinjiapo”となり、原音からややズレてしまう。シンガポール地名に見られる中国語方言音の影響を紹介したい。
と き:10月16日(土)(18:00-18:30)
ところ:大東文化会館K402
[発表2]
ひ と: 鄭栄愛(大東文化大学院生)
テーマ:「……けどの前置きの特殊的な用法」
要 旨:B&L(1987)の『ポライトネス理論』が日本に紹介されるようになってから、日本語研究においても「配慮表現」という用語が定着するようになり、20世紀の80、90年から盛んに研究をなされている。会話文では、逆接ではない「けど」の用法がしばしば用いられている。その中でも、「けど」の前置き、文末表現について、配慮表現の立場から、研究されていることが注目される。
「けど」の前置きの表現形式は、一定な形を用いられない一般的な表現形式(「失礼ですけど」、「申し訳ございませんけど」、「急なんですけど」などのように、よく本題に入る前に後節の発話の内容と必然的に必要ではない言葉を用いている。これらの表現は、話し手が聞き手に何らかの依頼や要求する場合に用いると、話し手が聞き手に何らかの配慮の気持ちが見られ、コミュニケーションが円滑に行われる。)と、一定な形を用いる特殊な表現形式があるものがある。
本研究は、前置きの中で慣用的として注目すべき「いいけど」「悪いけど」を取り上げ、その表現形式の配慮表現について考察したものである。
と と き:10月16日(土)(18:30-20:00)
ところ:大東文化会館K402
所在地:〒175-0083 東京都板橋区徳丸2丁目4番21号
ダイヤルイン番号 03-5399-7038(内線8000)
利用駅:池袋で東武東上線に乗り換え、東武練馬駅下車3分
日中対照言語学会事務局